だぁー！

マックにて…

並んでいるのだか、さっきから、全然進まない。
携帯から顔を上げて、レジ付近を見てみると、
マックのお姉さんが、必死な形相で(嫌々な感じも漂っていた）
小銭を数えている。
その数が半端じゃない。一円玉ばっかりじゃ？

どこぞのおばさんよ！
と見てみたが、そこにいるのはどう見ても高校生。しかも男子。

あほか、あほだろ！

ブタの貯金箱、割って持ってきたんか！

２分くらい、小銭と奮闘したマックのお姉さんが、
スマイル０円も忘れて、仏頂面で口を開いた。

「すみませーん。あと３８２円足りませんが。」

バカか！　バカすぎだろう！

自分で数えてそこに置いたんじゃないのか！
適当に小銭をかき集めて、持ってきただけなのか！

頭にきて、持っていた傘で床をガツンと突っついた。
高校生男子が振り返る。
にらみつける。

おまえ、あほだろ！

けれど、彼は私を含む多数の冷たい視線を気にするでもなく、
「やっべー！　３７０円足りないって！」
と、離れた席でたむろっていた友人に大きな声で言った。

「いえ、３８２円です！」
スマイルのかけらもない表情でお姉さんがすかさず訂正する。

「だってよー！　誰か貸してよ！」

誰も貸すなよ！
さっさと消えてくれ！

腕組して待つこと５分、
やっと高校生男子がはけたと思ったら、
さらにその次も別の高校の男子だった。

「えっとー　んっとー　俺、ハッピーセットにしようと思うんだけど…」

マックのお姉さん、再び固まる。
「どのハッピーセットになさいますか？」
「ちと待って。　ねぇー！　俺、ハッピーセットでいいと思う？」
これまた、離れた席にたむろっていた友人に聞いている。

頼む、お願いだから、消えてくれ。

握り締めた傘が壊れるかと思った。
いまどきの高校生は、お金の払い方を知らないのか。
自分で何が食べたいのかも決められないのか。

それでも男か！

私が切れる寸前で、隣のレジを開けてくれた、
別のマックのお姉さん・・・
「お待たせして、本当に申し訳ありません！」
と謝らないでいいです。
貴女が悪いわけではないのです。

悪いのは、みんな、
軟弱すぎる、高校生男子のせいだから！

やっと手に入れた、マックシェイクのヨーグルト味は、
たいして美味しくなかった・・・

あぁ、なんだか時間を損したよ、うん。